お昼休みに電話番なんて!

午前中の仕事も終わり、さあお昼ご飯だ!という時に
「君、お弁当だよね?会社に残って電話番してくれる?」
なんて頼まれてしまった・・・

急に電話が鳴り出したり来客対応に追われたりしたのでは、とてもゆっくり食事などできません。
このように休憩時間に命じられる仕事は、法律上どの様な扱いになるのでしょうか?

手待時間=労働時間

実際に作業をしている時間でなくても、会社や事務所など一定の場所を離れられない場合や来客待ち、電話番などをしている時間を手待時間(てまちじかん)と言います。

つまり、仕事をしている状態ではないけれど、すぐに仕事に取り掛かれるように準備しておかなければならない時間帯ということですね。

労働基準法によれば、休憩時間は労働者が労働から完全に離れることが保障されていなければなりません。

労働から完全に解放されない限り、自由時間とは言えません

従って手待ち時間は法律上、休憩時間ではなく労働時間とみなされ、例えば電話番などをしていた場合はその時間内に実際に電話がかかって来なかったとしても、手待時間として労働していたことになるのです。

残念ながらこういった法律の決まりごとを知らない人も多いため、お昼休みは交代で接客対応や電話番といった事が慣例になっていたり、知識の乏しい経営者や管理職の上司から依頼されたりもあるかも知れません。

休憩時間がきちんと確保されていない時は連名の文書や匿名で、
「手待時間は労働時間にあたり、休憩時間を確保して欲しい」という事を会社に要求するべきでしょう。

ちなみに飲食店などで来客を待っている時間、運搬業などで荷物の積み込みやトラックの到着を待っている時間なども手待時間に入ります。

また仮眠時間などがある職場でも、仮眠中に呼び出しがありすぐに仕事にかかれるようにしておかなければならないというような場合は手待ち時間に該当するいう判例もあります。

手待時間の例外

警察官や消防団員、「児童自立支援施設に勤務する職員で児童と起居をともにする労働者」等については手待時間が労働時間とみなされないケースがあります。

逆に言えば、余程特殊な職業で無い限り、仕事のために待機していて自由に使えない時間=労働時間という図式が成り立つということになるでしょう。

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-このページに関係する法律-
労働安全衛生法第34条
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