派遣が禁止されている仕事

近年は規制緩和によって、派遣社員が色々な仕事に就くことが出来るようになりましたが、それでも法律の上で派遣労働が禁止されている業務というのは存在しています。

もしも派遣会社がこれらの仕事を斡旋してきた場合、そこはかなりブラックな会社と考えて間違いないでしょう。

建設業務

家屋やビル、施設などの建築や解体などを行う仕事には派遣労働者を就かせることが出来ません。

これは恐らく、事故のリスクが大きい建設・解体の仕事に対して派遣労働を認めると、労働者と経営者の関係が遠くなるからでしょう。
そうなれば、安全への配慮や労災に対しての保障に関するトラブルが心配されるからである恐れがあります。

しかし、建設業務への派遣は、一部の大手派遣会社が違法派遣を指摘され、これが大きく報道されるまで、かなり大っぴらに行われていたようです。

派遣労働が認められていない業務に対して労働者を派遣する事はできません

ただし、会社の事業内容が建設業であっても、事務系の仕事など「現場作業と関係のない仕事」であれば、労働者を派遣することはできます。

警備業務

ビルや施設のガードマンのような警備の仕事も、実は派遣が禁止されている業務の一つです。

また、派遣労働者が担当しているという話はあまり聞いたことがありませんが、ボディーガードのような仕事も警備業務に含まれます。

これらの仕事が派遣労働から除外されているのは、重要な施設や人などを保護するという役割の労働者については身元の保障が必要で、間接的な雇用が望ましくないと考えられているからでしょう。

港湾運送業務

港に着く船の船内での荷物の運搬、からの荷物の積み下ろしや運送や荷造り、いかだ等による運送に関わる業務も労働者の派遣が禁止されている仕事です。

これらも建設の仕事と同様に事故のリスクが心配されることと、港湾運送業務に関してはその労働条件を定める特別な法律(港湾労働法)があることが、
派遣労働から除外されている理由だと思います。

医療関係業務

一定の期間をおいて直接雇用になる紹介予定派遣を除いて、医師や看護師、薬剤師などの仕事ついては労働者派遣が禁止されています。

これは、警備業務などと同様に医療行為を受ける側への安全に配慮してのものと思われます。

なお、医療行為を行わない補助的な作業や介護の仕事に関しては、派遣労働も禁止されていません。

その他の派遣禁止業務

その他、弁護士や司法書士、税理士など依頼者から依頼を受けて仕事をする一部の士業、専任として働く管理建築士などの仕事に関しては、派遣労働者が行うことはできません。

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-このページに関係する法律-
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び
派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律・施行令
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