求人広告と現実の差は?

労働基準法関連の問題の中でも、
「求人広告の内容と実際の仕事・待遇の内容が違う!」
というのは比較的よくあるトラブルです。

そんなわけで今回は、求人広告と労働条件の違い(差異)について掘り下げてみようと思います。

求人広告の内容はあくまで「見込み」である

私たち労働者は求人広告に、
月給○○円
なんて書いてあると、その会社に就職すれば当然それだけの給料がもらえるものと期待してしまいがちですが、求人広告の内容はあくまでも”見込み”だという事実をまずは知っておきましょう。

会社にしてみても、これから雇う人が
「どんな経験をしてきて、どんな仕事が出来そうな人なのか?」
という事がある程度分からないと、正確な金額は計算できないのは仕方ない部分でもあります。
仕事の内容に関しても、その人の経験・能力によって任せられる仕事は変わってきます。

契約前に労働条件を確認

例えば今まで経験したことが無い仕事に就く時に、労働者の能力が選考基準に満たなくても、意欲と将来性に期待して採用してくれる場合もあります。
このような場合に経験を積むまでの間は、ある程度キャリアのある他の人よりも給料が安くても(お互いの同意があれば)不当だとは言えません。

だから求人広告に書いてある条件はある程度の”見込み”と判断しておくべきなんですね。

こんな求人広告はダメ!

しかし、いくら”見込み”といっても何を書いても良いかというと、そんな事はありません。

例えば求人広告に、未経験OK!

という条件で給料の額が提示してあるのにずっと安い金額しか払ってくれないとか、歩合制などで実際には誰も達成していないような金額を、

○○円以上可能!

なんて書いてある場合がありますが、労働者にしてみれば非常に迷惑な話です。
面接や就職試験を受けに行ってこういう会社に当たってしまった場合は、すぐに求人広告を出している会社に苦情を出しておきましょう。
広告会社も信用問題に関わりますから、調査を行って必要があれば以後の求人広告の修正・中止を検討してくれるはずです。

契約前に十分確認しよう

一度会社と契約をして仕事を始めてしまうと、労働条件に不満があってもまたすぐに辞める、ということがなかなか難しくなってきます。

だから、面接の時などに労働条件をしっかり確認しておきましょう。

とはいえ、労働者の側からお金の事を言い出すのがなかなか難しい・・・という人は、採用の通知をもらった後でもよいので契約書等で必ず確認するようにすべきです。

契約をする前ならいつでも断ることは可能ですし、細かいことを聞いたからといって嫌な顔をするような会社なら、まず断った方が無難です。

求人広告と差がありすぎる内容の条件を出すような会社はもともと企業としての体質や考え方自体に問題がある場合が多いので、例え
「給料の額はあまり重視しない、仕事の内容第一!」
という場合でも、 会社を評価するために是非確認しておいて下さい。

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