労働基準法違反が横行する理由

このサイトに色々な情報があるように、曲がりなりにも法治国家である日本では、労働基準法を始めとする色々な法律によって、労働者が保護されています。

にも関わらず、多くの会社ではその法律が完全に守られているとは言えないのが実情です。

資本主義経済は資本(お金)を握っている人が権力も握っているので、いくら法律で保護しようとしても、ある程度立場の強弱が発生しるのは仕方のない事なのかもしれません。

しかし、法律が守られていない事を「当たり前」と感じるようになってしまう事はとても危険です。

なぜ法律は守られないのか?

そもそも、なぜ職場では法律が守られない事が多いのでしょうか?

第一に考えられるのは、会社が倫理よりも利益を優先しているということです。

例えば始業時間が9:00だったとして、「8:30には出社して掃除と準備をしておけ」などと命令しておけば、実質的には30分長く働かせる事ができます。

また、2人の労働者に毎日数時間のサービス残業をさせれば、2人分の給料で3人分の仕事をさせることも可能でしょう。

会社の利益のために労働基準法違反を犯す会社は珍しくありません

そしてもう一つの大きな原因は、労働者がそれに甘んじている事です。

誰もが残業時間を少なく申告している職場で「右に習え」とでも言うようにそれを当然と受け止めて働きつづけている方から相談を受けることも多いのですが、その職場で当たり前になっているからと言って、不当な扱いを受け入れていては事態が改善されるはずはありません。

そんな会社で働きながらグチを言っているのは、カギのかかっていない檻に自分から入って行って、「なんて居心地が悪いんだ!私は被害者だ!」と叫んでいるようなものです。

会社を捨てるという選択

とはいえ、誰もが不当な扱いを甘んじて受け入れているような会社で、一人だけが改善を求めてもそれが実現される可能性は低いでしょう。

そんな時は裁判などを起こして徹底的に争うと言う手もありますが、もっとも手軽なのはさっさとその会社を捨ててしまうことです。

法律では「退職の自由」「職業選択の自由」を補償しているのですから、自分のためにならないと思ったら迷う事はありません。

ずっと劣悪な環境にいるとイメージできないかもしれませんが、世の中には職場環境に対して最低限の配慮があり、きちんと残業代を払ってくれる会社くらいはいくらでもあります。

転職する事には不安も付きまとうと思いますが、自分の人生を未来の無い会社に捧げる事のほうがもっと恐ろしいことなのではないでしょうか?

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