セクハラとは

セクシャル・ハラスメント、いわゆるセクハラとは、性別を理由にして職場で差別を受けたり、性別・性差による発言による嫌がらせのことを指します。

「それ、セクハラですよ！」と言えばすぐに意味を理解してもらえるくらいに一般的になってきている言葉ではありますが、その被害者はまだまだ存在するのが現状です。

どんな場合がセクハラに当たる？

旧労働省によるセクハラの定義としては、
「相手方の意に反した、性的な性質の言動を行い、それに対する反応によって仕事をする上で一定の不利益を与えられたり、それを繰り返すことによって就業環境を著しく悪化させること」
となっていますが、具体的にはどんな場合がセクハラになるのでしょうか？

セクハラとして認められる可能性がある事例を具体的に挙げてみましょう。

体に触られたり、必要以上に凝視される

よほど親密な間柄でない限り、必要以上に体に触られたりすればだれでも不快感を感じるでしょう。

また直接手を触れられなかったとしても、必要以上に体をジロジロ見られることによっても精神的苦痛を感じる場合があります。
特定の人だけにこれらの行為を行えば、セクハラと判断される可能性が高いでしょう。

飲み会の席でお酌を強要される

例え勤務時間中でなくても、仕事の延長線上にある人間関係の中で行なわれる行為はセクハラになります。

会社の飲み会で「女なんだからお酌くらいしろ」などと命令するのは典型的な例です。

ワイセツな画像・写真などを見せられる

スケベなオジサン達が大好きなアダルトサイトの画像や週刊誌のヌードグラビアなども、公然と人に見せた場合はセクハラになる場合があります。

例え見ることを強要しなくても、公の場や人の目に付く場所で性的な情報を暴露させる行為は見た人が気分を害する可能性があるため、セクハラと判断されるのです。

女性である事を理由にお茶汲みをさせられる

これは嫌がらせというよりも風習・習慣と考えている経営者・管理者も多いようですが大きな勘違いです。
お茶汲み＝女性の仕事などという根拠の無い理由で特定の仕事を押し付ければ、押し付けられた労働者は色々な可能性を制限されてしまうことになるでしょう。

また男性社員だけ研修に参加させるなど、性別だけを理由に仕事上の差別を行えばそれは立派なセクハラです。

交際を強要される

仕事上の立場を利用して関係を強要するような行為は、極めて悪質なセクハラと言えます。

セクハラのかどうかの境界線

人間の感覚は個人差が大きいので、ちょっとした事でも不快に感じる繊細な人から、多少の事は気にしないという人まで色々な人が存在するでしょう。

法的にセクハラと判断されるかどうかはケースバイケースですが、第三者が常識的に考えて不快・不自然だと判断できるかどうかが判断基準と言えそうです。
ちなみに、社内だけでなく取引関係にある会社など間の立場を利用して取引先など性的な嫌がらせを受けた場合もセクハラに該当します。