会社の行事に参加したくない!
飲み会や社員旅行の社内行事。
会社によっては半ば強制参加のような形になっている場合もあるでしょう。
友人同士だけでなら楽しいはずのイベントも、上司や仕事上の人間関係の中では参加する気が起こらない!という方は多いはず。
終業時間後や休日の時間まで会社に拘束されるような会社の行事に対して、労働者には参加の義務があるんでしょうか?
労働時間外なら強制は違法
労働者が会社に従わなければならないのは、勤務時間の間だけという原則があります。
あくまでも労働契約として働いているわけですから、指示・命令が出来るのは契約時間内だけというわけです。
従って、土日や休業日など本来休日であるはずの時間に行なわれる会社の行事は自由参加という事になり、労働者には参加の義務がありません。
ただし、社員研修を兼ねた旅行など、業務内に行われているものであれば、当然参加の義務がある事になります。
参加費用はの返金は可能?
それでは、参加しなかった行事の参加費用は返してもらえるんでしょうか?
これは、場合によって異なるようです。
旅行費などの「積み立て金」として徴収されている場合
給料の中から天引きされている旅費などの積み立て金の場合、法的には社内預金などと同じ扱いになります。
つまり所有権は労働者にあり、会社はそれを預かっているという形です。
このようなケースでは労働者が参加を辞退した場合、会社側に全額返金の義務があります。
親睦会費等として徴収されている場合
労使協定(労働組合や代表者と会社での間の決め事)などで「親睦会」などの会費として徴収されている場合は、例え旅行に参加していなくても会費として支払っている訳ですから返金はされません。
あまりに高い親睦会費などが徴収されている場合は、会社にその根拠を問い合わせてみた方が良いでしょう。
また、親睦会等への入会・会費の徴収に関しては当然、労働者の合意が必要です。
付き合いが悪い!と言われたら・・・
会社によっては行事に参加しないと
「協調性が無い」などと不当な評価をされる場合があります。
本来、仕事とプライベートは分けて考えるべきですが、実際問題としてこういった頭の古い経営者・管理職も存在するのは事実です。
会社がこういった事を理由に労働者に対して不当な扱いをしたとしても、被害にあった労働者がそれを証明するのは困難(詳しくは「不当処分の恐ろしさ」の項目を参照)なので注意が必要です。
古い体質の会社で行事への参加を断る場合の上手な理由を考えてみましょう。
この際、ウソも方便です(笑)
多少姑息な感じはありますが、理解の無い人間と付き合っていくには仕方ないと割り切って考えるのも1つの手です。
健康上の事を理由にする
「実は昔、喘息を患っていた事がありタバコの煙を吸うと発作が出る事がある」などと言って断れば、飲み会を辞退しても角が立ちません。
また、内臓の病気などを理由にお酒を断るという手段もあります。
習い事や門限を理由にする
週末の夜などに習い事の予定があれば、会社の飲み会回避に有効です。
(ウソの習い事をでっち上げる場合は、仕事に関係ない分野にするのが良いでしょう。)
女性で実家住まいの方は、「門限があるから」という理由も通じやすいですね。
家業や介護、冠婚葬祭などを理由にする
「休日は家族や親戚の仕事の手伝いをしている」
「地域のボランティア活動に参加している」
「要介護の身内がいて、休日は外出したくない」
「友人の結婚式がある」
などの理由で行事を回避する手もあります。
ちょっと心が痛むかも知れませんが、どうしても他の理由で断るのが難しい時は検討してみる必要があるかも知れません。
(管理人へのご連絡は不要です)
労働基準法第24条