違法行為をネットで暴露したら?

最近はインターネットの発達により、ネット上の掲示板などへの内部告発から違法行為・問題行為が明らかになったりしています。

もしも会社が違法行為を行っている場合、それをネット上に暴露したらどういう事になるのでしょうか?

名誉毀損と損害賠償

結論から言うと、インターネット上の掲示板やSNS、動画サイトなどに対して、会社の名誉を傷つけるような書き込み・投稿などを行なった場合、名誉毀損などの罪に問われる可能性があります。

また、それが会社の営業に実質的な被害を与えるようなものであれば、損害賠償を請求される可能性もあるでしょう。

ここで重要なのが、名誉毀損というものは、
「その内容が事実かどうか」
ということとは関係なく成立するということです。

例えば会社がサービス残業を強要していることが事実だったとしても、
「◯◯社はサビ残を強要し、人を奴隷のように使うブラック企業だ!」
と書きこめば、それは名誉毀損になります。

たとえ事実でも、会社の悪評を暴露することは名誉毀損になる可能性があります

暴露してやりたい!と思うのは自然なことかも知れませんが、法律というのは基本的に「私刑」を許していません。

違法行為に対しての罰は、それを取り締まる法律や当局(労基署や警察など)によって与えられるべきものであって、個人が与えるものではないのです。

責任を問われない例外もある

ただし、会社の悪事や違法行為を何らかの形で公表しても、法的責任を問われない場合があります。

それは、暴露行為が公共の利害に関わっていて、それが事実だと信用てきるだけの理由・証拠があり、あくまでも公益のために行われたような場合です。

例えば会社が公共事業を請け負うために違法な闇取引をしていて、それが事実だと証明できるような時は、マスコミやインターネットにその情報を流しても法的な責任を問われることはありません。

ただしこれは公共の利益、つまりは「世のため・人のため」であることが前提なので、会社の待遇や個人に対しての違法行為には適用されないと考えてください。

まずは然るべき機関に相談を

匿名での書き込み・投稿であれば、100%「犯人」が特定されるとは限らないかも知れません。

しかし、違法行為を違法行為で返せば、結局は自分が損をするということだけは認識しておく必要があります。

恨みのある会社に報復したくなる気持ちは分かりますが、冷静に行動しないと事態は悪化します。

まずは会社の所定部署や上司、それがダメなら労働基準監督署や弁護士と、正しいステップを踏んで対応することが、自分の身を守る一番の方法だと考えてください。

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