夜間・就業後の業務・出勤命令

会社の業務内容によっては、本来は勤務時間外である就業後などに会社に呼び出されたり、夜間でも「緊急の要件があった場合のために常に連絡できるようにしておけ」などと命じられる事があるかもしれません。

このような場合、労働者には命令に応じる義務があるのでしょうか?、また、応じた場合の手当て・補償などについて労働基準法ではどのように既定しているのでしょうか?

労働時間以外は拘束されないのが基本

既に他のコンテンツにも何度も触れているように、会社と労働契約を結んでいるに過ぎない労働者が命令に従う義務があるのは勤務時間の間だけというのが大原則です。

従って基本的に、労働者は勤務時間以外のどんな命令にも従う義務がありません。

携帯電話

仮に終業後の時間や夜間に何らかのトラブルが発生し、その仕事を担当している労働者に連絡が取れなかった結果として会社が大損害を被っても、それはバックアップ要員を確保しなかった会社の責任であると見なされます。

労働契約に緊急時の対応が含まれる場合

しかし、事故や災害に対応する業務や最近では24時間動いているコンピュータシステムの管理など、仕事によっては「勤務時間外だから知らないよ」では成り立たない仕事もあるでしょう。

このような場合、会社は労働契約に緊急時の対応を含める事で労働者に命令を下す事が可能になります。
ただし、勤務時間外に労働させるわけですから、当然それに見合った割増賃金なども必要です。

勤務時間外の待機時間

「勤務時間外でも電話を取れるようにしておけ」というような場合、待っている間の時間は労働時間そのものとは見なされませんが、実質的には自由な時間でもありません。

勤務時間外の待機・作業時間も労働時間となります

このような待機時間に関しては『夜勤等の仮眠時間は労働か?』のコンテンツにある当直や日直とほぼ同等(通常の賃金の1/3)の補償が必要となるでしょう。

ただし、お金をいくら払ったかとしても無制限に労働者を待機させられるわけではありません。
会社は労働者に労働時間外の待機を命じるようであれば、一定期間ごとの交代制にするなどの配慮をしないと労働環境への配慮義務違反になると考えられます。

実際に労働した時間

緊急の場合に呼び出されたり、連絡を受けて自宅などで仕事を行った場合は、実際に働いた時間が労働時間となります。

この場合、その労働時間が法外残業(残業時間の区分に関しては『残業代の計算方法』を参照)にあたれば通常の残業としての割増賃金が、休日であれば休日労働としての割増賃金が、深夜帯であれば深夜労働としての割増賃金上乗せが必要です。

このコンテンツに関係する法律
労働基準法第41条


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